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      2022/08/23

化学物質過敏症がくれたもの

横顔

誰もが、人生において幾度となく
「ちゃんと理解してもらえていない」
と、諦めに似た悲しみを
感じたことがあると思います。

わたしは、
かなり幼い時期に
この世はそういうものだと割りきり、
じぶんの意見は誰も聞いてくれないのだから
「相手に合わせる」しか方法がない、
という結論に至りました。

子どもの頃は、
学校や友人関係など
優しく平和な環境でしたから、
それでも問題なくやり過ごせました。

けれど、大人になるにつれて、
多種多様で複雑な人々と
交わるようになると、
そうもいかなくなり、
理不尽な目に遭うことも
少なくはなかったです。

それでも、
わたしはラッキーなことの方が多く、
いつも素敵な人達に囲まれて笑っていたし、
幸せな人生だと自覚していました。

この世の”光”を
沢山知っていたし、
実際に見てきました。

それだけに、
“闇”に対しては無自覚で
ずっと扱い方がわからずにいました。

 

この世に誕生するとき、
もし今生、癒すべき傷を
課題として持ってきているならば、

それと”対”になる「願い」を
人一倍強く感じている魂なのだと、
「メンタルモデル」を提唱する
由佐美加子さんが言われていました。

わたしの場合で言うと、
「わたし達はわかり合えるはず」
という強い想いです。

その前提があるから、
そうではない状況に直面すると、
誰よりも強く反応し、深く傷つきます。

そして、その傷があるために、
「わかり合う」ことについて
人生をかけて、学びを深めていくのでしょう。

 

わたしが
化学物質過敏症になった意味は、
このテーマについて蓄積した
感情の重圧を、一気に解放するため
だったのだと思います。

実のところ、
化学物質過敏症になったおかげで、
「わかり合えない」状況に
何度も突きつけられました。

仕事も生活も
全てにおいて制限され、
人生そのものに足止めを喰らい、
心身の限界を幾度も味わされました。

しかし、
それを逆手に取ることで、

十分な時間をいただき、
沢山の方々と出逢い、
助けられ、学びながら、
じぶんを癒すことが叶いました。

 

わたしは、化学物質過敏症を
いわゆる病院で治すような
「病気」だと思ったことはありません。

しかし、気の滞りによって
生まれた症状であることは確かであり、
それはどの病も同様だと感じています。

その滞りを、
「今こそ、流れを正すときだよ!」
と、魂が教えてくれたのでしょう。

まだ完全に元の生活に戻れた
わけではありませんが、
以前よりずっと、
生きやすくなったのは確かです。

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